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2012年6月 6日 (水)

大村市竹松遺跡の発掘作業アルバイト員としての雑感

平成24年6月4日から、長崎県大村市の竹松遺跡の遺跡発掘アルバイト作業員として働かせてもらっている。

インターネットで「大村市竹松遺跡」を検索すると、色々な情報が公開されている。

その中の情報から、平成24年5月14日に4つの共同企業体による競争入札が実施され、その中の1つの共同企業体が、2億2千9百万円にて落札している。

私はハローワークからの紹介状をもらい、その落札した共同企業体の会社の遺跡発掘作業員の面接を5月30日に受けさせてもらい、6月1日に採用の旨の電話連絡をいただいた。

現在58歳であるが、私たちが住んでいる長崎県内では、昼間の仕事で時間給900円を出してくれるところはあまり見当たらないし、年齢的なものもあろうが、職を見つけるのがなかなか難しい。

だから、採用の連絡を頂いた時には非常にうれしかった。

本日は、実質的な作業の開始日だった。

6月4日の初日は、班編成や色々な説明や開所式などのセレモニー等にて一日が終わり、昨日は雨天のために作業は中止だった。

昨日は、朝の7時少し過ぎ頃に作業中止の電話連絡があったので、妻が準備してくれていた弁当を持って、趣味のヤマメ釣りに、諫早市高来町の境川(轟の滝がある川)に走った。

雲仙市愛野町からだと、諫早湾干拓の堤防道路を通り、およそ30分で境川のヤマメの生息区域に到着する事が出来る。

元々、境川には天然のヤマメが生息しているのだが、本年も境川では成魚放流を実施したようで、養殖個体と明らかに視認できるヤマメが釣れた。

放流されたヤマメの成魚は、コンクリート製のプールで養殖されているので、尾びれの下方が少し磨り減っていて、魚体の色合いがあまり良くない。

小雨模様であったので、雨合羽の上着だけを着用してのヤマメ釣りだったが、放流された成魚が釣れるのはあまり面白くはない。

要するに、川虫、かに、昆虫など天然のたんぱく質を多く食べている天然ヤマメの個体は、ぞくにいう「磨かれた体表面」を有しており、尾びれも磨り減ってはいない。

しかしながら、水量がかなり少ない中で、ヤマメ釣りの雰囲気を楽しむことはできた。

仕事が中止になった事により、平日にヤマメ釣りが出来、至福の時をすごさせてもらった。

ただし、おまけつきで。

ひたいと左手の甲と左耳の後ろを「ブヨ」にかまれている事を、昼過ぎの帰りの車の中で気付いた。

釣りをしている時には、顔の周りに「ブヨ」が飛んでいることは分かっていたのだが、釣りに熱中していて、かまれていることには気付いていなかった。

家に帰って鏡を見たら、額と左手の甲の腫れがひどかったので、ムヒを塗って様子を見たが、3時間ほどたってもますます腫れがひどくなったので、諫早市の田中クリニックで診察してもらい、飲み薬と塗り薬を処方してもらった。

田中クリニックは、皮膚に関する治療や泌尿器に関する治療では、とても信頼できる病院であり、度々お世話になっている。

飲み薬と塗り薬のおかげで、本日の朝には腫れはすっかり引いていた。

本日の作業は、1班、2班、3班は、作業道具を洗う水溜め場つくりのための土嚢つくりとその運搬、そして発掘作業、更に休憩棟とトイレの掃除などで、またたく間に一日が過ぎた。

発掘作業では、土器片や黒曜石、陶器のかけらなどを見つける事が出来て、非常に興味深く楽しい作業である。

発掘作業に際しては、両膝をついた体形にて作業が出来るように、膝あてパッドと雪除け用の脚ハンのようなものを準備していたので、足腰の痛みを感じることもなく、作業が出来た。

のどの渇きは、昼食時に梅干を1個食べ、その種を口の中でずっとふくんでいたのと、腰に下げていたお茶により、随時水分補給をしていたので、ほとんど感じなかった。

季節的に熱いのは当たり前なので、さほど苦にも感じないが、これから先、熱中症や腰痛の対策を各人で気がけていかないと、故障者が続出するのではなかろうか。

実質的な発掘作業の感想は、時間給900円をいただける作業としては、非常に楽な作業であると感じた。

何よりも周りの皆さんが、まじめに作業をしておられ、今のところ和やかな雰囲気であり、快適な職場であると思う。

また、気のあった3人での通勤途上の時間も、快適でとても楽しい。

40年近く写真測量を生業としてきたので、超低空撮影空中写真による、各種遺跡の平面図等の作成作業(図化作業)経験は数多くあるが、遺跡の発掘作業そのものは生まれて初めての経験であり、新鮮で楽しい。

余談ではあるが、今回の遺跡発掘作業員の募集に関して、他の作業員の方から聞いた話ではあるので真偽のほどは定かではないが、ハローワークから出した紹介状がおよそ270人分、そのうち面接を受ける事が出来た人数が220人、採用された人数が180人という事だそうだから採用されなかった人も40人程度いるという事になる。

国策による公共事業費の削減もひとつの大きな要因ではあろうと思うが、不況による失業者の多さを証明するような応募人数ではなかろうか。

このような具体的な数字を視野に入れ、そのような事象に配慮した国の政策であって欲しいと、一庶民としては望むしかない。

現場作業に関しては、安全管理の責任者の方や監督員の方々の心遣いや声かけには、ただただ感心するばかりであり、5月14日の落札から、わずか20日程度で大人数の面接他の前準備をし、実作業に至るという組織力には、ただただ感謝するしかない。

明日はどんな遺物に出会えるのだろうかと、遠足前の小学生のような気分になっている58歳の夏の夜の雑感。


豊田一喜

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